ZELDA.

終わらない愛の物語
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――私の友達の話し。




いつも仲の良い恋人同士だった2人は、事情があり遠距離になった。


それでも頑張ろうとしたけど、結果は破局。





"遠距離恋愛"なんて続かない。




明日になったら、リンクは旅に出てしまう。


私たちもきっと続かない。
だから……、




「別れよう、リンク」



『……は、え、何言ってんの??
絵里、冗談だろ??』



「本気なの、私」



『なんで…』



「知ってるでしょ??私の友達の話し…
私…こわいの…」



強くなくて、ごめんね。



自分から別れを告げたのに、涙が止まらない。




リンクはそんな私を見て、ただ唇を噛みしめてるだけだった。










次の日の朝、私はリンクを見送りに行く。



『おっ絵里、来てくれたんだ』


いつも通りに接してくれるリンク。
でも、その目はなんだかしぼんでいる。




「うん…、気をつけてね」



ニコッと、リンクが心配しないように笑う。




『…なぁ、いつもやってたみたいに、見送りのちゅーしてよ』




「…え??いいよっ」



こんな甘えてくるリンクに、
心臓はドキドキしてるのか、ズキズキ痛んでるのかわからない。


もう、別れたのにこんな気持ち…
いやだな、…矛盾してる。





『絵里、おいで』





手招きされて行くと、広い胸に優しく抱きしめられる。




そして、軽いフレンチキス。




この心地よい感覚も、
これで最後…。




『じゃあ、行ってきます』



「行ってらっしゃいっ」





お互い、最高のスマイルを向けて手を振る。





だんだんとリンクの背中は小さくなっていって…






気づいたら私は
しゃがみ込んで、泣いた。








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