ZELDA.
□恋々。
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あれからリンクと付き合い始めた。
なんか、本当に、信じられない。
こんなにかっこいい人と両思いなんて…//
『…絵里、ニヤけすぎ』
「えっ!!ご、ごめん//」
うっわ、恥ずかしい!!
顔が熱くなってきたのがわかる。
真っ赤な私をよそに、リンクはケタケタ笑っている。
話題を変えたい…//
「そっそういえば、これからどこに行くの??」
『ん??もう少しでわかるよ』
手を繋いだまま、早足になる。
一体、どこなのかな…??
―――――――――――…
「リンク…、何これ…」
私たちが来た場所は、城下町。
変なステージみたいなのがあって、その前にはお客さんがたくさんいる。
『絵里と付き合ってることを、みんなに知ってもらおうと思って』
目を細めて可愛い笑顔で言うリンクに、私は何も言えない。
「そっ、そこまでしなくても…」
『ほら、行こう』
私の話は聞かずに、ステージへ上がる。
会場はこれでもかと言うぐらい歓声が響く。
『みなさんに発表があります。
実は、俺の隣にいるこの方、絵里さんとお付き合いをしてます!!』
なっ何、こんな発表…。
訳わかんない!!
会場は一気にどよめく。
「キャーリンク、イヤだー!!」
「本当に付き合ってるの!?」
「そうだよ、キスして証明しろよ」
「「キースっ、キースっ!!」」
会場のみんながその言葉を叫ぶ。
こんなの聞きたくない、最悪…泣きそう。
リンクの顔を見ると、眉間にシワがよっている。
…かなり、怒ってるのがわかる。
『わかったよ!!
絵里…』
「へっ!?リンク…!?」
リンクは私の腰に手を回してきてグイっと引き寄せる。
「キャーーー!!」
周りに叫び声が響くが、私はそんなこと聞く余裕がない。
ほっ本当にキスしちゃうの!?
みんなの前で!!
覚悟した瞬間、ピタっと唇がギリギリ触れそうところで止まった。
『なーんてね、』
ペロリと舌を出したリンクは、唖然とする私の手を引いて退場する。
『ごめん、腹立ったからってあんなことして!!』
「ううん…、全然平気」
『改めてさ…
誰もいないし…キス、していい??』
「えっ、…いいよ//」
心臓、やばい。
リンクの顔が近づい
てきて、目を閉じる。
ちゅっと軽いキス。
それだけでも心臓、バクバクだぁ…//
『絵里、りんごみたいに真っ赤だよ』
「なっ…//見ないで//」
恋々。
(あ〜もう!!絵里、かわいすぎっ//)
(やっ、やめてよ//)