Digimon.

この病の特効薬
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『絵里、お前顔色悪くない??』



「え…そう??」



『体調、悪いだろ??』



言われてみれば、たしかに。
朝は食欲なかったし、なんとなくだるい…



「大丈夫、だよ…」



『何言ってんだよ、早退しなきゃダメだろ』



「早退なん、か…!!」



言いかけた突然、太一の顔がドアップにあった。


太一の額を私の額にぴったりとくっつけて、そのままの状態が続いた。




『やっぱり!!熱がある』



保健室行くぞって
私の手を引っ張っていく太一。




そんなことするからもっと熱が出たんだよ〜!//


と、心の中で必死に叫ぶ。







『先生…、いないのか??』



ガラガラとドアを開けるが、誰もいない。




『とりあえず、寝とけよ』



「ん…」



いわれるがまま、私はベッドに腰をかけて横になる。



あ〜、頭痛い。
熱いのか、寒いのか…わからなくなっちゃった。




『大丈夫か??』




太一の手が私のおでこを触れる。




「あ…ありがとー」



ちょうど良い冷たさで気持ちい…。





『絵里、熱が早く治る方法、知ってる??』



「え、なに……??」



『こーすんの』



その瞬間、唇に温かい感触。



キス、されたの??

頭の中がテンパってて理解できない。




「そんなことしたら……うつっちゃうよ…」



そんな言葉が最初に出てきた。
太一も意外なことが返ってきたから、目を丸くしている。


でも、本当にうつったら困るし。




『いいよ、別に』



ニヤっと口角を上げると、軽いキスをした。

何度も、何度も。





全身がおかしくなりそう。
熱さらに上がっちゃう…





この病の特効薬



(…本当に、うつっちゃうよ??)
(そしたら絵里が看病してよ)










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