Digimon.

期待してもいいですか??
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高3になったって、"席替え"という行事はワクワクする。





好きな人と隣になれるかなって期待したり…

だから驚いたの。






『高橋さん、よろしく!!』



ずっと片思いしてた八神君の隣になれたことが!!




どうしよ…心臓バクバク言ってる…

全然話したことないから、すごく緊張してる。





「よっよろしく//」



喉の奥がつまって上手く言葉が出なかったけど、返事はできた。





『高橋さんとこうやって話すの、初めてだよな??』


「そうだね…!!」


『これから隣だしさ、仲良くしてこうな』


「うっ…うん!!」




嬉しい、嬉しい、嬉しい!!
嬉しすぎて心が悲鳴あげてるよ。






放課後。


「絵里っ帰ろー」


「うん…あっ!!ちょっと待って!!教室に忘れ物しちゃった」



「じゃ、ここで待ってるから取りに行って来な!!」


「うんっ」


友達を後にして私は教室にダッシュ。





…あれ??教室からボソボソと声が聞こえる。


私は気づかれないようにそっと廊下の陰に隠れた。






「太一、あの席になれてよかったな!!」


『え??…まぁな//』




えっ!!八神くん!?
同じサッカー部の人と話してる…


あの席って…


「だってお前、ずっと好きだったもんなー」



『あぁ、だから席替えしてマジよかった!!すっげー嬉しいっ』





席…??
す…好き…??




"ガタンっ"




あっやばい!!
衝撃のあまり壁を蹴ってしまった。





『誰かいんの??』



そう聞こえたけど、私はすぐに走り逃げた。







「ハァっ…ハァっ…」


「絵里…どーしたの??そんなに走って」


「なっ…なんでもない…」





心臓がドキドキいってる。
これは、走ったから??



それだけじゃない…






八神くんが…私を、好き??





だって…全然話したことないんだよ??


こんなにも自惚れていいのかな……。






――――――――――…‥





「おっおはよう!!」




朝、
私は思いきって、席へ着く前に八神君に挨拶した。



『おはよ…!!』



八神君、びっくりしてる
そりゃそうだ…


だって、今まで私から話したことなんてないもんね。




ちょっと勇気出したけど、心痛いよ…




『高橋さんから話しかけてくれるの初めてだなっサンキュー!!』



「えっ…そんな…」



話しかけたって挨拶程度だよ??
それに、お礼される程でもないし…。


でも、なんだか嬉しい。




『そういえば、高橋さんって家庭科部だっけ??』


「そうだよ」


『じゃあ料理とかうまいの??』



「全然だよ…まだ、見習い中だよ」



『またまた、そんなこと言っちゃって〜
前にもお菓子作って来てなかった??』



「えっうん…友達の誕プレで…」



『やっぱすげぇー

俺さ、それ見て女の子らしいなって思った!!』



「えっ…//」




私のこと、見ててくれたの??

前よりもっと、もっと、自惚れちゃうよ…




「あっ…ありがとう//
私っすごく嬉し…//」




嬉しすぎて
顔真っ赤になってるのわかるし、言葉も震えちゃってる。



ホント恥ずかしい//




『高橋さん、マジかわいすぎ//』



ポンっと私の頭を撫でて言う八神君にさらにドキドキした。




私、八神君に告白したい!!
今なら頑張れる気がする





「八神君っ!!

あの…放課後ここで話したいことあるから、いいかな??」


『ん??いいよっ』





いける、かも…なんて
余裕ぶっちゃうけど…。


正直、自分がここまで積極的にいけるのに驚いてる。

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