青春ドロップ

□委員会とか正直どうでもいい
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「近藤さん、いい加減に機嫌なおしてよ」

「ぐすん……だって……」

教室の隅でもじもじしている近藤さんなんて誰も見たくねえんだよ、と心の中で呟く。

「おい名字、はやくどうにかしてくれよ」

「じゃあ土方さんがどうにかしなよ!私はゴリラの飼育員じゃないの!お世話係は土方君でしょ!」

「なっ!?お前余計に事態を悪化させんなって!」

ワタワタする土方君に、更に泣き声がデカくなる近藤さん。

「あーあ、やっちまいやしたねェ」

「総悟のせいだ……」

「俺に罪を擦り付けじゃねェ」

「もういいもん!あいさつ当番やめる!」

「逆ギレすんなって」

「晋助のとこ行ってくる!」

「はッ!?おい、名前!」

私はパイプ椅子から立ち上がり、総悟の声を無視して風紀委員が使っている教室を出た。







「晋助ぇぇぇえッ!」

プレハブ小屋の戸を勢いよく開ける。
中にいたまた子と武市がビクリと肩を震わした。ギターを弾いていた万斉が、ゆっくりとこっちを見る。

「なんだ、名前殿でござるか」

「び、びっくりしたっス……。次からはもっと普通に登場してください名前先輩!」

「寿命が縮みました……」

「おお、ごめんごめん」

静かに戸を閉めて、古い部室内を見渡す。

「晋助いないの?」

「今日はまだ登校していらっしゃいませんよ」

「ええ〜。んじゃ待つ」

いつも晋助が座っている古いソファに腰を降ろす。
床に置かれていたジャンプを取った。

「何かあったんスか?」

「んー……反抗期だよ、また子」

「反抗期?」

意味が分からないと言った風にまた子が首を傾げる。

「いや〜、世の中というものは腐りきってるねぇ」

そうしみじみと呟き、ジャンプに目を落とした。



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