黒き影とともに

□→変化→
1ページ/10ページ


「はい、もしもし」

『やあ名前』

「珍しいね、叔父さんから電話をかけてくるなんて」

『ああ。少し、話したいことがあってね』

「話したいこと?」

『……澱切陣内、と言えば解るんじゃないのかね?』

「……そのことか」

『うむ……』

「私も個人的に調べてるの。ただ、なかなか尻尾は掴めないんだけどね」

『やはり、一筋縄ではいかんか……』

「うん」

『……くれぐれも“首”に注意してくれ。あいつにだけは渡さんようにな』

「解ってるよ。それに、聖部ルリのこともあるし」

『そうだな。……名前……』

「ん?」

『……お前も、気を付けなさい』

「え……私?」

『あの男はお前のことを知っているようだ。いつ狙われるか解らんからな。目的の為ならどんなことでもしよるぞ』

「それ、叔父さんも他人のこと言えないよね」

『ははははは、まあそうだが。とにかく、あまり目立つことはするな。お前もあの男にとっては、“商品”になる可能性が充分にある』

「わかった。気を付ける」

『よろしい』

「また何か解ったら連絡するね」

『ああ。では、またな』

「うん」




























,
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ