青き夢
□積もった想い
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Letters No.16 △月×日 はたけカカシ様
カカシ。お前にとうとう出せなかった手紙もついに15枚を超えてしまった。
前の手紙(とはいえ、お前は読んでいないし、これを出す日も来ないだろう)を書いた日からオレも少しは考えた。
何故お前に見つめられると胸が苦しいのか。
何故お前の顔がいつも頭に浮かぶのか。
結論はまだ出ない。
堂々巡りを繰り返している。
…いや、一つだけ出た答えがあった。
こんな気持ちは、飄々と生きているお前には迷惑だろうか。
教師と教え子、男と男であるのに。
恋につながるものは泥くさく、愛につながるものは馬鹿馬鹿しい。
恋愛というものは、つまるところ体の関係以外の何ものでもない。
…そう考えていた。
十二歳という年齢からは考えられないだろうが、体を重ねた女も二人ほどいる。(どちらも年上だったが)
二人とも、本気になられたら捨ててきた。
だから、オレはまだわからない。
この胸の物思いが「恋」なのか「愛」なのか。
それとも「恋愛」なのか。
カカシ。カカシ。
心の中でお前の名だけをただ呼びつづけている。
カカシ。カカシ。
まだ答えは出ない…