青き夢
□積もった想い
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sideK
Letters No.2 ☆月○日 うちはサスケ様
届かない手紙も二枚目になったな。
あれから、お前の家には行っていない。
オレは今、杯をかたむけながら、お前のことを考えている。
音もなく、臭いもない。それが忍者の最後だ。
前にそう言ったことがあったな。
元暗部にいた忍の一人として、それは当然の事。
実際に、友人が何人も刃の血露となって消えるのを見た。
敵と呼ばれる忍を何人も”片付け”た。
それなのに。
どうしてオレはお前と生きたいと思っているのだろう。
再不斬と白のことを考えながら。
どうして死ぬ時はお前を先に死なせたくないと。
再不斬は幸せだっただろうか。
カイザは?
白は?
幸せなんてと心で否定しながらも実体のないものを追いつづけている。
サスケ。
幸せなんて存在しないのかもしれないな。
でも、一人一人の命の輝きは確かに存在して。
オレは、生きたい。
お前と、生きたい。
この手紙も同じ運命をたどるが、一枚目の手紙は桐の箱に入れて、紐をかけた。
いつかお前に渡す日が来るかな。
来なくても、別にいい気がするんだ。
…なんつって、少しメルヘン気分なカカシせんせーでした☆