book1-inazuma-
□その箱の中には
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ヒロトに朝の出来事を話すと、ヒロトはクスクスと笑いだした。
「何がおかしいんだよ?」
「いや…晴矢も鈍いなーと思ってさ。」
「はぁ?」
俺がヒロトの言葉に首をかしげると、それに気付いたのかヒロトは向き直って言った。
「すっごく頑張ったみたいだから、ちゃんと誉めてあげるんだよ。」
「あぁ、なんかよくわかんねぇけど…」
ちょうど俺が答えた後に、チャイムが鳴った。
「お昼が楽しみだね。」
ヒロトはそう言うと自分の席へと戻っていった。
「本当に何なんだ…?」
俺がそう疑問を抱いていると、ホームルームが始まった。