book1-inazuma-

□伝えたい心
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私はバーンが好きだ。


叶うことはないと知っていても。


「ガゼル?」
「…グラン」
「どうしたの?」
「え??」
「泣きそうな顔してベンチに座ってたからさ。」


当たり前だ。
自分の気持ちに素直になるのは、とても苦しいのだから。


「…いや、なんでもない。」
「嘘。…バーンのことでしょ。」
「…」


私は静かに頷いた。
それを見たグランは、私の隣に腰を降ろした。
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