銀魂

□盛々様の護衛にて
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「盛々様って将軍の甥の盛々のことか?!」
気が付いたら、九兵衛と盛々様は男たちに囲まれていた。
「やべぇ!!
おい、全員すぐに盛々様をお守りしろ!」
土方が叫ぶのと、九兵衛が刀を抜くのは同時だった。
盛々様を背後にかばったまま、九兵衛は見事に自分たちを囲んでいた男たちを倒していた。
土方は深い、深いため息をつく。
これだけ強けりゃ確かに説得力があるんだが…たまには俺を頼って欲しいもんだ、土方はそう思いながら柄にかけていた手を下ろした。
自分は男、九兵衛は女。
九兵衛が男顔負けに強いことは分かっていても、恋人である自分を頼って欲しいとそう思ってしまうのだ。
飛び出そうとした真選組隊士たちも副長が手を下ろしたのを見て、その場にとどまった。
「本当にてぇしたお人ですねィ。
あんだけ強けりゃ、土方さんの存在なんか必要ねェですねィ。」
腰に差した菊一文字RX-7で落語を聴きながらガムを噛んでる沖田が土方に話しかけてきた。
「てめーはっ!!
警護の最中に何やってやがんだ!
そのイヤホンを外せ!」
「いやでさァ。」
「外せ!」
「触るんじゃねェ、気色わりィ!」
沖田のイヤホンを外そうと躍起になってた土方は
「九兵衛さん、後ろ!」
という山崎の声に九兵衛の方を見て青ざめた。
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