銀魂

□誰にもお前を渡さないSide九兵衛
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大学の入学式の後。

「だって土方くんが同じ大学を志望してたなんて知らなかったんだよ。
話をしなかったし。
それじゃ、今から大学行くのをやめればいいの?
そうすればお兄ちゃんは満足なの?」

入学式で土方くんを見て僕と同じ大学に入学するのを知って怒ってるお兄ちゃんに僕は言った。

「そんな事…今更出来ねぇだろ。
もう費用も大学に納めてあるし。
あいつの学部はどこなんだ?」

人間学部の教育学科だよとは言わずに僕は
「知らない。」
と答えた。

「児童教育学科じゃねぇんだろ、だったらもう仕方ない。
っつか、児童教育学科も結構男がいたな。
今は幼稚園や保育園の先生に男がなったりするんだな。」
お兄ちゃんはそう言って僕の肩を抱き寄せた。

「そうだね。」
確かに、僕が思ってたより男子学生が多くて、僕もそれにはびっくりしてた。

特に同じ高校だった近藤くんがいるとは思わなかった。
近藤くんは土方くんの友達で、僕の友達の妙ちゃんを好きで付きまとってた人だ。
妙ちゃんは大学には進まずに就職したのに、近藤くんは大学に進学したんだな。

男の子とは土方くん以外とは本当に話さなかったから何も知らなかった。

土方くんとも人前では一切話さなかったし、会える時間は少なかったから友達の進路の話なんかしなかった。
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