銀魂

□I'm crazy for you
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警邏の仕事から戻ってきた俺は、ザキから
「あ、沖田隊長。
九兵衛さんがいらしてます。
隊長いなかったんで、客間にお通ししました。」
と言われて、客間に向かった。
九ちゃんは男として育てられたせいか、そして門下生に男が多いせいか、こんな男ばかりの真選組の屯所に来ることに躊躇しない。
普通の女なら、こんなところ、来たいとも思わないだろう。
それなのに九ちゃんは普通に訪ねてくるから、他のやつらとも顔なじみになってしまった。
俺はそれがとにかく気に入らない。
だから屯所にはあんまくんなって言ってんのに。
客間に行くと案の定、他の隊士たちが客間で九ちゃんを囲んでいた。
「九兵衛さん、お茶どうぞ!」
「九兵衛さん、おやつ買ってきたんで食べませんか?」
「九兵衛さん、今度稽古つけてくださいよ!」
そんなことを言ってるやつらに
「ありがとう。
頂くよ。」
「このおやつ、美味しいな。」
「それなら一週間後の午後に近藤くんから頼まれてるからその時に。」
などと九ちゃんは笑顔で答えていた。
「九ちゃん。」
俺はムカついたから九ちゃんには分からないようにでも他の隊士たちには殺気を飛ばしてやった。
やつらは途端に顔色を悪くして客間を出て行き、俺と九ちゃんは二人きりになる。
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