銀魂

□万事屋学院高校の新学期6 合宿最終日
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「今日で、合宿も終わりっちゅー事で、今日は練習はなしにしてバスで観光して帰るぜよ。」

朝食の前の辰馬の言葉に生徒たちから拍手が沸きあがる。

そんなこと銀時は聞いていなかった。
九兵衛も聞いていなかったらしい。

「坂本先生、明日は学校ですよ?
練習はなしにするなら、早く家に帰してゆっくりしたほうが生徒たちのためにはいいのではないでしょうか?」
九兵衛が辰馬に進言したが、
「どうせ明日学校行っても、明後日からまた休みじゃ。
みんな若いし、平気じゃ平気。」
辰馬が笑うので、それ以上は九兵衛は何も言えなかった。

「坂本、観光ってどこに行くんだ?」

高杉の質問に辰馬が答えた。

「水族館が…」

「水族館?!」

辰馬の言葉に生徒たちがえ〜水族館なんてガキじゃねぇんだよ、と言いたげな顔になったが、九兵衛がキラキラした顔で
「水族館に連れて行ってくれるんですか?!」
と辰馬に聞く。

「おい、九兵衛がすっげぇ水族館にいきたそうだぞ?」

「そうでござるな…。」

「あれは行きたがってる顔ですねェ。」

「柳生先生は水族館が好きなのか?」

「財閥のお嬢様だから水族館なんてものに行ったことがないのでは?」

高杉を始め、生徒たちがこそこそと話しているが九兵衛はそんなことは気にもならない様子で
「坂本先生、ありがとうございます!」
と辰馬の手を握ってお礼を言っている。

結局不満げだった生徒たちは九兵衛が喜んでるのを見て、水族館に行くことを受け入れたらしい。

当然、銀時は九兵衛が辰馬の手を握ってることにむかついてしまったが、あやめの
「柳生さんを水族館に連れて行ってあげたこともないの?
水族館くらいであんなに喜んでるわよ、彼女。」
という言葉に銀時の怒りはあっという間にしぼんでしまった。

デートらしいデートになど連れて行ったことがない。
九兵衛とはすぐに結婚してしまった。
だから休みの日は家でまったり…というより、教師という仕事は案外忙しくて精神的にも疲れるものだ。
まったりというよりはぐったりしてる方が多いかもしれない。

そんな自分を気遣って、九兵衛はマッサージをしてくれたりする。
そのうちにいちゃいちゃし始める…そんな感じばかりで、デートなんてしたことはない。

水族館くらいであんなに喜ぶなら、連れて行ってあげればよかったのではないか、銀時は九兵衛に手を握られたことで生徒からブーイングを受けても笑ってる辰馬を見ながらそう思っていた。
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