黒子のバスケ

会いたくて
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高校三年のWCを無事に終えたキセキの世代と幻のシックスマンは全員が同じ大学に進学する事が決まった。

6人は当然、さつきも同じ大学に行くものと思っていた。
けれど、さつきはあっさりと言った。
「私の志望校、神戸の○○大だもの、同じ大学に行くわけないでしょ。」

6人はその事実に目を白黒させて驚いて、青峰なんかは次に怒りが沸いてきて
「なんで今までずっと一緒だったのに今更離れるんだ?!
お前、みんなで一緒にバスケにやりたいって言ってて、その願いが叶うのに、何で今度はお前が離れるんだよ?!」
と怒鳴った。

他の人間は何も言わなかったけど、青峰と同じ気持ちだった。
そしてそんな青峰と他のみんなをさつきは困ったように見ていた。

「もうみんなが仲直りしたし、大ちゃんがバスケをもう一度好きになってくれたし、それだけで私は充分満足なの。
だからこれからは私は私のために頑張るの。
私のしたい事をしたい、それはいけないことなの?」

さつきはスポーツ理学を学びたいと言った。
そして、それに一番力を入れている大学がその大学だから、どうせ勉強するならそこで学びたいとも言った。


『そもそも、さつきを束縛する権利なんか僕たちにはないだろう
さつきがそばにいてくれないのはとても寂しいけど、さつきにはたくさん辛い思いをさせた
だから今度は僕たちがさつきの夢が叶う事を願う番だ』
黙ってさつきの話を聞いていた赤司の言葉に、誰も何も言えなくて、さつきは高校を卒業してすぐに見知らぬ人がいない土地に発っていった。

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