黒子のバスケ
□いちばんすきなひと
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青峰大輝の幼馴染の桃井さつきは中学の頃、黒子をテツヤを好きだった。
だけど、バスケに絶望した青峰を放ってはおけないとさつきは黒子ではなく、青峰と同じ桐皇学園に進学した。
青峰は自覚している。
世界で一番、自分がさつきを泣かせたし、悩ませたし、傷つけたと。
なのに、さつきを世界で一番笑顔にしてきたのは黒子だ。
その黒子のお陰で自分は孤独じゃないと思うことができたのは、高校一年のWC。
「練習してぇな」
といった自分に、さつきは笑って
「大ちゃん」
と呼びかけた。
世界で一番、さつきを泣かせて、悩ませて、傷つけた。
自覚してる。
だけど世界で一番さつきを笑顔にしてきたのは自分じゃない。
それも分かっている。
だからこれからは、オレが世界で一番さつきを笑わせてやる。
青峰は練習がしたいと思ったのと同じくらい、そう思った。
だけどWCが終わってすぐにさつきは黒子と付き合い始めた。
意外にも、黒子からの申し出だったというので青峰はさらに驚いた。
黒子がさつきに気があるようには見えなかったからだ。
一度だけ、黒子にメールを送ったことがある。
なんでさつきを選んだのかと。
黒子の返信はたった一言
『好きだからです』
だった。