黒子のバスケ

賢者は歴史に学び 愚者は経験に学ぶ
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WCでテツたちに負けて、練習してぇって言ったオレをさつきは大ちゃんって呼ぶようになった。

そん時、思った。
どんな時でもさつきはずっとオレのそばにいたんだって。
ガキん時からずっと。
どんなに腐ってた時も、あいつは好きな男よりオレを選んでくれたんだって。

うぬぼれてたんだ、きっと。
あいつがオレから離れていく事はないって。


だけどある時、あいつがクラスの男に告白されて、もう大ちゃんも落ち着いたし、テツくんはバスケに夢中で振り向いてくれそうもないし、他にも目を向けてその人と付き合ってみようかな、と呟いた。

それはいやだと思った。
急にそうか、オレはさつきがオレ以外の男と付き合うのがいやなのかと分かって
「バカ、くだんねー男と付き合うくらいならオレと付き合え。」
って言った。

それに驚いてたさつきだけど、すぐに涙目で頷いて、オレの幼馴染はオレの恋人に変わった。

とはいえ、オレとさつきは何も変わらなかった。
オレが変えようとしなかった。

今更照れくさくて恥ずかしくて、何かを変えるとか無理だった。

それでも独占欲だけは膨らんで、さつきがオレと付き合ってるのにテツくんテツくんと騒ぐのがいやだった。
だから、テツや火神とストバスをする時に、さつきを連れて行くことはしなくなった。
行きたいって言うさつきを置いていった。

今までは一緒に行ってたのに連れて行かなくなったその分、休日にオレとさつきが会う時間は減った。

それでも、オレはさつきがオレから離れていくわけがないとたかを括っていた。
バスケに絶望して、腐って、さつきに暴言はいて泣かせた事も何度もあった。
だけどそれでもさつきはオレのそばから離れなかった。
だからこれからも離れられるわけがないと思っていた。

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