黒子のバスケ

愛さずにはいられない
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結局さつきは大事をとって今日と明日入院する事になったが、さつきの両親が旅行に行っていていないため、青峰の母が代わりに手続きを行った。

母と共に病院に行った青峰は、頭に包帯を巻いたさつきが泣き腫らした目で
「ごめんね、大ちゃん。
私、大ちゃんたちが悪く言われてたのに何も出来なくてごめんね。」
と言ったのを聞いて、さつきをこんなに泣かせた相手校の選手が許せなくて仕方なかった。



「練習試合をするぞ。」
翌日の放課後、一軍の選手を集めた赤司はそう切り出した。

「昨日中止になった練習試合を日曜日に今度は相手校をうちに招いてすることになった。
帝光の唯一にして絶対の理念は勝つことだ。
だけど、今回に限っては、ただ勝つだけではだめだ。
完膚なきまでに相手を叩き潰す。
うちのマネージャー達を泣かせ、さつきに怪我をさせたことを償ってもらわなければこちらの気がすまない。」
普段は冷静沈着な主将が怒りを露わにしている。

クールな副主将も唇を噛み締めていた。

いつもはおっとりとお菓子を食べているCも今日ばかりはお菓子を取り上げられたかの様に怒っている。

モデルでイケメンのSFはイケメンの面影がどこにもないほどの冷たい目で空を睨んでいる。

幼馴染を傷つけられたエースは人一人殺せそうな顔をしているし、普段は影の薄いシックスマンからは怒りがほとばしってて存在感を増している。

自分達を悪く言うだけなら、6人はここまで怒らなかったかもしれない。
だけど常日頃から溺愛してるさつきを傷つけられて怒らないでいられるほど、彼らは大人ではなかった。

(6人を怒らせるなんてご愁傷様。
でもざまぁみろ。)

一軍選手は全員一致で、心の中で相手校に合掌した。

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