黒子のバスケ

薄羽蜉蝣・弐
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上様懐妊のお祝いとして、城にはぞくぞくと諸大名からの祝いの品が届き始めた。
そして城へと足を運ぶ大名や皇族も多くなってきた。

今日も譜代大名の中でも特に桃井家と深いつながりがある百目木家の当主が城に来るというので、側用人筆頭の今吉翔一を始め、筆頭老中の福井健介、老中の伊月俊、氷室辰也、森山由孝らも謁見の間に控えている。

この謁見には大奥総取締の花宮真は参加しているが、お腹の子の父親である緑間真太郎は参加していない。
側室の緑間が出席するのに御台所の青峰が出席しないのはおかしいことになる、けれども子供の望めない青峰にとってそんな宴に出席しても面白くもなんともないだろうとさつきが青峰を気遣い、だったら緑間も青峰も出席しなければいいとなった。

緑間としては不満もあるだろうが、いくら子を成したといっても、形式上は緑間よりは御台所の青峰の方が立場が上だ。
青峰を差し置いて緑間がなにかをするというのは中奥への出入りを許可された事以外にはあってはならないというのが中奥の…側用人今吉翔一の意向であり、花宮はそれを理解して緑間に話をしている。

緑間も表面上かもしれないが、理解はしているはずだ。

それで大奥からは花宮だけが出席する事になった。

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