黒子のバスケ
□OH My Little Princess
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子供の頃、妹にせがまれて読んでやった童話には綺麗なお姫様がたくさん出てきた。
だけど高尾はそのお姫様たちを好きにはなれなかった。
どうしてみんな、王子様がいないと幸せになれないんだろう?
高尾はそう思っていた。
王子様のキスがないと目覚める事のできないお姫様。
何度小人が注意しても魔女の訪問にドアを開けて毒りんごを食べてしまうお姫様。
王子様がガラスの靴を持って探しに来るまで待ってるお姫様。
塔から髪をたらして王子様が会いに来るのを待ってるお姫様。
かえるなんて嫌いと散々冷たくした挙句に壁に投げつけたのに、魔法が解けた途端、王子と恋に落ちたお姫様。
自分の力で幸せになろうとしないなんて怠け者なお姫様ばっかりだな。
高尾はそんな事を思っていた。