黒子のバスケ

朧月
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オレは朝、さつきが用意してくれた夕食を取って入浴をすませ、リビングで本を読みながらさつきの帰りを待っていた。


卒業のお祝いにとさつきがホテルのレストランを予約してくれた日から、オレ達は姉弟であって姉弟ではなくなった。

外では姉さんと呼ぶが、家ではオレはさつきを名前で呼ぶようになった。

家にいる時は、オレはさつきのそばから離れないし、さつきのベッドはもう使っていない。
オレとさつきは同じベッドに寝ているからだ。

だからさつきがなかなか帰ってこない今日のような日はオレは落ち着かない。

全然進まないページに、オレは本を読むことを諦め、閉じた本をリビングのテーブルに置いた。

その時インターフォンが鳴って、オレはさつきが帰ってきたのだと思い、確認もせずにドアを開けた。

「お帰り…」
言いかけてオレは眉間に皺を寄せた。

そこに立っていたのは、小学校六年生の時以来会っていないが、オレの生物学上の父親にあたる男だった。

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