黒子のバスケ
□アフロディーテの恋人
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男の子ってすごいなぁ…さつきはちらっと緑間を見てからあくびを噛み殺した。
昼休みにあんなことをして、さつきは午後の授業中、眠くて仕方なかったし、今も眠い。
だけど、緑間は淡々と練習をこなしている。
でも征くんだって前の日の夜に会ってそういうことして、次の日私が疲れててもストイックに練習こなしてるし、やっぱり男の子ってすごいんだなぁ。
その赤司は今日は委員会の仕事があって、部活に来るのが遅れると言っていた。
さつきがもう一度あくびを噛み殺した時
「桃っち、今日は眠そうっスね。」
急に後ろから声をかけられ、さつきは驚いて声を上げて飛び上がった。
黄瀬がさつきと同じように驚いた顔をして立っていた。
「きーちゃんごめんね!
ちょっとボーっとしてたから、急に声をかけられてびっくりして…!」
さつきは慌てて黄瀬に謝る。
「いや、オレもちょっとびっくりしただけで大丈夫っスよ。」
「スポドリかな?」
さつきは黄瀬にスポーツドリンクを渡す。
「どーもっス!
それもそうなんスけど、なんか眠そうだなって。
青峰っちも眠そうっしょ?」
言われて見れば確かに青峰も眠そうにしている。
「あー、あれは多分ね、昨日深夜番組に堀北マイちゃんが出てたからそれ見てて寝不足なんだと思うよ。
青峰くん、録画しててもリアルタイムで見たいってタイプだから。」
さつきの言葉に、黄瀬は
「なんだ、青峰っちと夜も一緒だったのかと思ったのに…」
と呟く。
「え?
青峰くん?
なんでそう思うの?
おかしなきーちゃん。」
いや、最近の桃っちなんかすっげぇ色っぽくなったから、てっきり青峰っちと付き合い始めたかと思ったんスよなんて事は言えないから笑ってごまかす黄瀬は、強い視線を感じてあたりを見回す。
そして緑間が自分をじっと見ていたことに気が付く。
目があったらすぐにそらされたが、もしかして…と思った時、さつきが先輩に呼ばれ、そっちに行ってしまったので、黄瀬も練習に戻る。
まさかね、緑間っちはさすがにないっしょ。
あっちが桃っちを気にしてるのは分かるけど…なんて思っていた黄瀬はいきなり降ってきたボールを慌てて避けた。
「何スか、これは!!
あぶねーっスよ!
当たったらどうするんスか?!」
騒ぐ黄瀬は
「すまん、手元が狂ったのだよ。」
いけしゃあしゃあと言う緑間に驚いていた。