黒子のバスケ

美女と野獣と超野獣
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「ビジョとヤジューってまさにこのことだな。
お前より、オレの方がサツキちゃんにはあってると思うけど?」

着替えを終えた青峰が部室を出ようとした時、灰崎が青峰に言ってきた。

「あ?!」
かけられた言葉の意味が分かって青峰は凄む。
しかし灰崎も引かなかった。

「オレ、少なくともヤジューじゃねーし。」
「オレもヤジューじゃねーよ。
っつーか、さつきは物じゃねーんだよ。
いつもてめーがぶんどってるテツの昼飯と一緒にすんな!」
「は?
昼飯とサツキちゃんが同等なわけねーだろ、てめーひでーヤローだな!」
「だから一緒じゃねーんだっていってんだろーが!」
二人しかいないので、止める人間がいなくて言い合いはエスカレートしていく。


「何をしてるんだ、お前達。
もう部活は始まっているぞ。
遅刻のペナルティだ、外周50周走って来い。」
そこに赤司の声が響く。

いつの間にか開かれた部室のドア、そこに絶対零度の視線で二人を見ている赤司がいた。
青峰は一応、着替えてはいるものの、灰崎にいたっては着替えすらしていない。

「なんでオレが外周50周?!
こいつがオレにつっかかってきただけだっつーの!!」
思わず怒鳴ってしまった青峰に
「は?!
つっかかってねーよ!
お前にサツキちゃんはあわねーっつてんの!」
灰崎も引かない。

「二人とも、それ以上くだらない…」
言いあいをしたら次の試合スタメンから外す…そう言おうとした赤司だがその言葉を遮るように
「「ならば、1ON1で勝負だ!」」
と二人が声をそろえたので、赤司は目を丸くした後、ふっと微笑み、
「許可する。
ただし負けた方は外周100周。」
とだけ告げた。

野獣の躾には、痛い目に合わせることも必要だからだ。

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