黒子のバスケ

□お前ら早く付き合えよ
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今回の夏休みのバスケ部の一軍の合宿は、4泊5日だった。

4日目の昼食時、三年生の先輩から
「今日の夜は夜練しないでレクリエーションをするから。
練習ももちろん大事だけど、夏の思い出作りも大事だよなー。」
と言われ、バスケ部の一軍選手はマネージャーも含め、くじを引かされていた。

ペアになってレクリエーションをするらしい。
マネージャーの人数は選手よりも少ないので、当然、男子と男子が組むペアもでてくる。

青峰はペアになった黄瀬を見て、心底嫌そうな顔をした。

「何スか、青峰っち!
そんな顔しなくてもいいじゃねっスか!」
「うぜーのと一緒になった。
おい、さつき、お前誰とペア?」
青峰は黄瀬を無視して向いに座ってお茶を飲んでるさつきに聞く。

「ムッくんとだよ。
ねー?」
さつきは隣にいた紫原に笑いかけた。

「そ、紫原、お前、オレと変われよ。」
青峰は紫原に提案したが
「オレだって黄瀬ちんとはやだよ。」
とあっさり却下された。

「なんでそんなこと言うの?!
きーちゃんの何がいけないの?
それじゃ青峰くん、私が代わるよ。
きーちゃん、私とペアになろ?」
さつきは青峰と紫原に頬を膨らませて見せた後、青峰の隣に座っている黄瀬に笑いかけて手を差し出した。

「ううっ…!
桃っち、マジ天使!」
泣きまねをしながらさつきの手を握ろうとした黄瀬の手を、青峰が叩き落す。

「マジうぜぇ、黄瀬!」

「あ、ペアの交換はなしな!
こっちで把握してるからだめだぞ!」
そんな様子を見ていたのか先輩が宣言したので、青峰は黄瀬とペアになることになった。

紫原がさつきとペアなのはいいけど、黄瀬とペアだとなんかムカつく。
紫原は菓子にしか興味ねぇけど、黄瀬はさつきに気があるしな!
だから、まぁ黄瀬とペアになるんじゃねぇならいいか。
青峰は内心でそんなことを思っていた。

一方のさつきも、青峰が他のマネージャーとペアにならなくて、ホッとした。
自分以外の女子と青峰がペアを組むなんてなんかやだもの。
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