黒子のバスケ

秀徳の一日マネージャー
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泣くさつきを大坪と高尾がなだめ、聞き出した話を総合すると、桐皇学園も合宿でこの近くに来ているそうだ。

桐皇は秀徳と違い、ホテルに宿を取っていて、明日帰るので、夕方までは自由時間を設けてもらったらしい。
そこは秀徳と違い、IH準優勝校の余裕だったのだろう。
それでさつきは青峰と一緒に海に来た。

青峰はキレイなお姉さんウォッチのためにきたらしいが、さつきは純粋に海で遊ぶつもりで。

そんなさつきにめんどくさがりの青峰が
「あちぃな、さつき、カキ氷買って来い!」
と言ったらしい。
さつきは小銭を持って、暑かったのでパーカーを脱いで青峰のカキ氷を買いに行った。

相変わらずお前は青峰を甘やかしてるのか、それで自分が危険な目にあったら意味がないだろうと思ったが、緑間はとりあえずは黙っていた。

さつきは自分の分と青峰の分のカキ氷を購入し、青峰の所にもどったら、そこには誰もいなかったそうだ。
さつきは脱いだパーカーの中に携帯と財布を入れていたが、そのパーカーもなくなっていて、途方にくれたさつきは青峰の姿を探してビーチを歩き回り、それであの男達に絡まれたということだった。


「青峰って本当にひどい男だね!」
高尾はさつきの話を聞いて憤慨している。
だけど大坪も宮地も木村も同じことを思う。
こんな子を一人にしたらどうなるか、分からないわけじゃあるまいに…!

「とりあえず真ちゃん、桃井ちゃんをホテルまで送っていこうよ。
それくらいしてもいいっすよね、大坪さん。」

高尾の言葉に大坪が頷いた。
「それがいいだろう。」

「それが…ホテルここから近いわけじゃなくて、ホテルの自転車借りてここまで来たんです。
その自転車の鍵もないんです…。」

ぐすっと鼻をすすってるさつきを見て、秀徳高校のレギュラーメンバーは改めて怒りがこみ上げてきた。
青峰…許すまじ…!
大体、こんな美人でスタイルいい幼馴染がいて、同じ高校に来てくれて、一緒に海とか…そのありがたみを知らなすぎる。

「緑間、青峰に連絡を取ってみたらどうだ?」
大坪に言われ、緑間は何度も青峰の携帯に電話にするけど、電源が切られている。

「すみません、秀徳さん練習中なのに…。
もう、大丈夫ですから。
迷惑かけられないし、青峰くんもそのうち見つかると思うし。
助けていただいて、ありがとうございました。」
さつきは目元を赤くしたまま頭を下げた。

しかし、あれだけ危険な場面を見せられて、はいそうですかと言うわけにいかない。
「それじゃ、うち、合宿にはマネ連れてきてないし、今日一日うちのマネしてもらうってどうですか?!
練習終わった後で桃井ちゃん送っていけば、練習もできるし、桃井ちゃんも安全だし!
自転車はホテルに事情はなせばスペアキー貸してくれるだろうから、そしたら桐皇の誰かと一緒にとりに来ればいいし。
それどうっすか?!」

高尾の提案に真っ先に賛成したのは宮地で、確かに監督もいないので雑務が色々大変のは分かってる大坪も彼女がそれでいいなら…と言ったので、さつきは今日一日、秀徳のマネージャーをすることになった。

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