銀魂

□私立・万事屋学院高校の新学期
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私立・万事屋学院高校にも新学期がやってきた。

桜が舞う中での始業式。

「新任の先生を紹介するよ、耳のあなかっぼじってよく聞きな!」
理事長お登勢の声に全生徒が朝礼台の上に注目する。

「ほら、さっさと上がんな。」
お登勢の声に二人の女性が朝礼台にあがった。

「こっちが国語科担当の柳生九兵衛ね。
三年一組の副担と風紀委員と剣道部の顧問やってもらうから。
こっちが保健室の先生、猿飛あやめね。」
おお〜っ!!と生徒たちから声があがる。
今まで、この万事屋学院高校に若い女性教師が赴任してきたことはなかった。
それが二人も着任したのだ。
しかも一人はクールビューティーなのに小柄でどこか護ってあげたくなるような柳生九兵衛。
黒い膝丈のフレアースカートにパステルピンクのスプリングニットを着た姿は清楚だった。
もう一人は赤い皮のミニスカートのスーツに白衣をきた、ナイスバディのメガネをかけた保健の先生。
九兵衛と違ってお色気たっぷりだった。
まったくタイプの違う二人の女性教師に俄然生徒たちのテンションも上がる。

「柳生九兵衛です。
担当科目は国語科。
服部先生の三年一組の副担任、風紀委員と剣道部の顧問を務めます。
宜しくお願いします。」

「猿飛あやめです。
さっちゃんってよんでね〜!
でも私は、もう銀さんのものだから!
銀さ〜ん、すっごく愛してるわぁ!!」
朝礼台で大きな声で叫ぶさっちゃんに銀時が
「うるせー、黙れ、このメガネ!!
いつ俺がお前のものになったよ!」
と叫び返す。

「黙りな、てめぇら!
いいかい、学院の中で問題なんか起こすんじゃないよ!!
起こしたらクビにしてやるからね!
そんじゃ、もうめんどくさいからさっさと教室もどんな!」
お登勢の言葉に
「理事長さすがだぜ!」
「話が長くないのがいいとこだよな!」
そう言いながら、生徒たちは教室に帰っていく。

九兵衛もお登勢に促されて、さっさと朝礼台を降りると担任の服部全蔵の近くに行く。

その間、九兵衛は一回も銀時を見ることはなかった。
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