銀魂

□The secret is necessary
1ページ/4ページ

松平がこっそりと将軍をプールに連れて行ったことがあったらしい。
その時に将軍がプールをいたく気に入り
「あの時のメンバーでまた遊びたいものだ。」
と言ったとかで、将軍の父親代わりの松平は
「将ちゃんがこう言ってんだ、プール行くぞ。
お前ら護衛な。」
と真選組に将軍のプール遊びの護衛の仕事が回ってきた。


いつの間に作ったのか、プール護衛用に膝まである丈の長めの黒い水着と真選組と入った半そでのパーカーを着させられ、攘夷浪士たちに恐れられてる真選組がプールサイドで護衛なんだか見学なんだか分からないことをしている。

その上、局長は
「お妙さ〜ん!!!
俺も仲間にいれてくださ〜い!!!」
とか言いながらプールに飛び込み、返り討ちにあって医務室に運ばれた。

普段の土方なら不機嫌も不機嫌、瞳孔だって全開になるだろうが、今日はそんなことはない。

前回のメンバーが誰かは知らなかったが、今日いるのは万事屋の3馬鹿、サングラスを掛けたおっさんとメガネの女、近藤の想い人の妙、そして妙の親友の柳生九兵衛とその従者の東城歩だ。

近藤いわく、前回はスクール水着みたいのを着ていたらしい九兵衛は、耳まで真っ赤にしながらスカート型のビキニを着ていた。

「っつか、なんでプールにいんだ、おめぇ。」
そんな九兵衛を可愛いと思ったことは隠して土方は思わず聞いていた。
プールには呼ばれたから来たのだろうが、土方が知る柳生九兵衛はプールに来たとしても、こんな格好をするとは思えないのだ。

「現当主の輿矩様は心の縁より金の縁を大事にするお方。
将軍に呼ばれたと聞き、若をうまく丸め込んでこんなことをさせたのですよ。」
九兵衛の代わりに東城が嫌悪感を隠そうともせずに言い捨てた。

それを聞いて、土方は結局はこいつは家に囚われたまま、家もこいつを本当の意味で自由にする気はないんだなと思って九兵衛を可哀想だと思ってしまった。
だけど、今、妙や神楽と遊んでいる九兵衛は楽しそうで、そんな姿をみれたことで、なんだか分からないが楽しそうならよかったと思う自分がいるのだ。

だからこんな仕事をしているのに土方の機嫌は悪くない。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ