黒子のバスケ

□誰よりもお前だけを
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オレたちの中で真っ先に誕生日を迎えるのはさつきだ。
さつきの18の誕生日、GW中だが、赤司は紫原と共にこっちに帰ってきて、
「大事なさつきの18の誕生日を祝うのは当たり前だろう?」
とばかりに、なんだか高そうな店を貸し切って、オレたち六人とさつきだけの誕生日会を開いた。
さつきはつい最近幼馴染ではなく、オレの彼女になったが、赤司たちのさつきに対する仲間としての気持ちも分かるので、二人で誕生日を祝うのは別の日にして、その当日はやつらと過ごすことにした。
その中で、赤司がシャンパンなんて出してきたのが誤算だった、オレは心底思う。
まぁ若気の至りで、男だけでは何度か未成年は飲酒をしてはいけないと思いつつも飲酒をしたことがある。
だから酒を飲んだらどうなるかはお互いに知ってる。
赤司とオレは酔わない。
緑間はいくら飲んでも顔色一つ変わらない。
だけどいきなり電池が切れたように眠って起きなくなる。
190越えの男が眠って起きないとか、運ぶのマジ死ぬから緑間にはあまり飲ませない。
紫原はよく食うようになる。
いつも以上に食うとか、支払いが大変なことになるからやっぱりあまり飲ませない方がいいとオレは思うが、支払いは赤司で赤司が何も言わないから大丈夫だろう。
黄瀬は酔うとさらに絡むようになる上に、笑い上戸で泣き上戸だ。
一番めんどくせェ。
テツは多少は明るくなるくらいだ。
だから赤司は黄瀬と緑間にはあまり飲ませなければいいと思って、シャンパンなんか頼んだんだろう。
さつきも
「え?
これがドンペリ?
始めて見た、うそ、いいの?
飲んでみていいの、赤司くん?
うそー、嬉しい!」
とか喜んでたし。
そしてオレは、これが今世紀最大の失敗だったとは思わず、赤司につがれたドンペリを飲むさつきを見ていた。
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