銀魂
□一日警察庁長官
1ページ/5ページ
「このたび、一日警察庁長官に任命されました柳生九兵衛です。
普段は柳生家次期当主として幕府に仕え、幕府を守る立場にありますが、今日一日は警察庁長官として、江戸の治安を守るために頑張ります。」
大勢のカメラの前で宣言する九兵衛の格好は、九兵衛の後ろに控えている松平と同じ、警察庁長官の服装だった。
違うのは、ズボンではなく、ミニスカートでもなく、動きやすさを重視したホットパンツ姿だということだけだろうか。
髪は今までと違い、何もせずに下ろしている。
眼帯は黒い蝶々の形をしていた。
真選組一日局長・見廻組一日局長をした時はどこか可愛らしい感じをしていた九兵衛だが、今回は一日警察庁長官ということで、凛々しい感じでいくらしい。
その九兵衛を松平と共に後ろに控えて見つめながら、総悟はため息をついた。
「なんだおめぇ、ため息なんかついて。
恋人の晴れ姿だろ。
しっかり目に焼き付けやがれ。」
松平に言われ、総悟は
「何が晴れ姿でィ!
ふざんけじゃねェや、何かあったらどうするつもりでさァ!」
と松平に怒鳴りつけたい感じだったが、そう言う前に土方に口を塞がれ、総悟は土方の足を思いっきり踏みつけてやった。