銀魂

□花魁道中・参
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「さすが花魁ですねィ。
あんだけ激しく責めたっていうのにまだまだ余裕があるなんてさァ。」

自分をじっと見てる明るい髪の色をした綺麗な顔立ちの男に九兵衛は微笑みかけた。
「仕落ちは遊女の恥でありんす。」
「土方のヤローに抱かれてもそんなこと言ってるんですかィ?」
「さぁ?
どうでござんしょ?」

その艶然とした微笑にひきつけられるように男…真選組一番隊隊長で土方の部下である沖田総悟は『花魁・柳』を抱き寄せて口付けようとした。
が、柳は総悟の口元に自分の指を当てて微笑む。

「本来、花魁は初会・うらでは客とは床入れしないでありんす。
わっちは花魁、池田屋のお職でありんす。
土方の旦那様の部下でなかったら、おなじみさんやないというだけで沖田の旦那さんのことはお断りしてたでありんす。
十分、楽しんだでござんしょ。
呂の字はお断りでありんす。」

「へェ…さすが花魁、たいしたもんだねィ。」
総悟は目を見開いた。
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