銀魂

□欲望
1ページ/4ページ

出稽古を終えて町を歩いていた九兵衛は目の前にいきなり大きな花束を差し出されてびっくりして足を止めた。
花を差し出した男の顔は分からないが、着ているもので誰かは分かる。
「こんな人の往来の激しいところで馬鹿じゃないのか…。
正体がばれたらどうするつもりだ?」
九兵衛は相手に冷たく言うと、その腕を掴んで裏路地に入っていく。
「こんなところに男連れ込んで、やっとその気になってくれたか?」
「その気になるわけないだろう。
いい加減僕に付きまとうのはやめろ、高杉。」
九兵衛は唇の端を持ち上げて自分を見ている男を睨みつけた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ