銀魂

□恋人プレイ
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見合い当日。
九兵衛はあでやかな振袖姿だった。
白地に大輪の牡丹が咲き誇る華やかな振袖にも負けないくらい、九兵衛は綺麗だった。
いつもの姿も凛々しくて綺麗だが、振袖に合わせて髪をきれいに結い上げて高そうなかんざしを挿し、化粧を施した九兵衛は美しいとしかいいようがなかった。
銀時は九兵衛から言われて紋付を着ているが、自分達が並んでる姿をみた神楽と新八から
「美女とさえない男って感じ。」
と言われ、ちょっと傷ついていた。
でも、九兵衛が
「気にするな、銀時。
中々似合ってるぞ。」
と言ってくれたので、その言葉を信じることにして一緒に見合いを行う料亭に向かう。
銀時は最初は九兵衛が一人で見合い相手と会い、少し話したところで恋人がいるからと銀時を呼んで、この話は受けられないと言って断るのかと思っていたが、九兵衛は最初から一緒にいて欲しいと言ったので、九兵衛の思う通りにすることにした。

これが依頼じゃなく、本当の恋人だったらよかったのに…。
銀時はこの依頼があった時からずっと、そう思っていた。
その複雑な気持ちが顔に出てる自分を九兵衛はこんなことを頼まれて気分が悪いのだと思ったらしい。
「すまん、銀時、こんな依頼、本当は受けたくなかったんだろう?」
と俯いて言う。
「いや…そんな事…」
言いかけた時に東城の運転していた車が止まり、
「若、つきました。
銀時殿、若をよろしくお願いしますぞ。」
東城の言葉に軽く頷き、銀時は九兵衛と一緒に料亭の中に入っていく。
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