銀魂

□Honey Lemon
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今朝下駄箱に入っていた手紙には
「放課後、体育館裏に来てください。」
と書いてあった。
これがおそらくは告白をするために自分を呼び出す手紙だと九兵衛は分かってる。
何度もこういう手紙は受け取っているから。
妙なんかは
「放っておいたら?
呼び出してもこなかったらダメだったんだって諦めるでしょ?」
というけど、九兵衛は律儀な性格だからきちんと呼び出しに応じて会って断る事にしている。
それが最低限の礼儀だと思うからだ。
だから今日も九兵衛は指定された体育館裏に向かっていた。
けれどもそこには先客がいた。

「沖田くん、急に呼び出してごめんなさい。」
姿は見えないけど声が聞こえて、九兵衛は足をとめる。
沖田くん…多分、彼女が告白しようとしているのは、九兵衛と同じクラスの沖田総悟の事なんだろう。
九兵衛は人の告白を聞く趣味はないから、二人の話が終わるまで待つことにした。
待ちながら沖田さんって性格はあれだけど、もてるのよねと妙が言ってたことを思い出す。
沖田くんは告白、OKすんのかなとか考えると、少し胸が痛くなる。
でもなんで胸が痛くなるのか、九兵衛には分からなかった。
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