黒子のバスケ
□お前ら早く付き合えよ
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「おい赤司、今、ものすごい悲鳴が聞こえたのだよ?
桃井の悲鳴だったが。」
さつき・紫原ペアより5分前に出発し、脅かし役の先輩を面白がらせる事なく淡々と進んでいた赤司・緑間ペアは聞こえてきたものすごい悲鳴に立ち止まった。
「そういえば、さつきはお化けとかはだめだと大輝が言っていたな。」
「こんな程度も怖いものなのか?」
緑間にとっては、この肝試しはどこが肝試しか分からないほど無駄な肝試しだ。
赤司にとってもそれは同じだと思う。
「真太郎、さつきは女の子だ。
それに人から見てもどうでもいいことでも、苦手な本人には怖いものだろう。
敦と二人で進むより、僕と真太郎が一緒の四人で進むほうがさつきも怖くはないだろう。
戻ってやろう。」
しかし、赤司の意見は最もなので緑間は頷いた。
「まぁ、そうだな。
桃井には世話になってるので、たまには桃井の世話をしてやってもいいのだよ。」
二人は来た道を戻り始めた。
さつき・紫原ペアから遅れて5分後に出発した青峰・黄瀬ペアは赤司・緑間ペアと同じくものすごいさつきの悲鳴に顔を見合わせた。
「何スか、今の?」
「さつきの声だ!」
青峰は言うが早いか走り出していた。
「はぁっ?!
えっ?!
ちょ、青峰っち!!」
黄瀬は慌てて青峰の後を追う。