ONE PIECE倉庫

□どんな宝石よりも
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ビビからの荷物が届いたわよ、そうナミから言われた時クルーたちは大騒ぎだった。

ビビの手紙ももちろんだが、手紙と一緒に送ってくれる酒やスパイスや保存がきく食品なんかもクルーたちには大好評だから、今回は何を送ってくれたんだろう、そう思ったんだろう。
我先にと荷物をあけようとするルフィを鉄拳で黙らせ、ナミが薄い水色の封筒をゾロに渡した。
「これはあんたに。
あいつらが気付かないうちにしまっちゃいなさいよ。
気が付かれたらまたうるさいから。」
ナミの心遣いに感謝しながら、一人こっそり男部屋に戻ったゾロはそこで封筒を開いた。


そこにはビビの綺麗な字で、ビビの想いが綴ってあった。
『ブシドー、プレゼントありがとう。
もらった指輪は右手にはめるね。
左手はあなたが会いに来てくれた時、あなた自身から指輪をはめてもらうために取っておきます。
どんな宝石よりも、綺麗な花束よりも、あなたの心が私のそばにいてくれること、それが何より嬉しくて幸せです。
愛してます、ブシドー。
私の心もあなたのそばにいます。
そして未来永劫、あなたのものです。』

ゾロの口元がわずかに緩む。
「早く世界一の剣豪になって、迎えに行ってやんねーとな。」

『どんな宝石よりも、綺麗な花束よりも、あなたの心が私のそばにいてくれること、それが何より嬉しくて幸せです。』
こんなこと言ってもらったのにずっと待たせるわけにいかない。

「待ってろよ。
すぐに、迎えに行くからな。」

その言葉が世界一の剣豪という称号に向けてではなく、たった一人の大事な女に向けた言葉であることに自分で自分に驚きながら…ゾロは笑った。

END
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