銀魂

□誰にもお前を渡さないSide高杉
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そのまま門の所に止めた車に乗り込む。

「今日はこのままどっかにメシ食いに行くか?」

「お兄ちゃんが…晋助さんがそれでいいならいいよ。」

「それじゃ、これつけてけ。」

そういうと俺はラッピングされた箱を九兵衛に手渡す。

「これは?」

「香水だ。
愛と結婚って意味でアマリージュって名前だそうだ。
新婚にぴったりだろ。」

九兵衛が
「ありがとう。」
と言ってラッピングをはがして箱を開けて香水を手に取る。

「どこにつけるの?」

「貸してみろ。」
俺はそういうとビンを受け取って、九兵衛のカットソーのすそからビンを入れてウエストの辺りに香水をつけた。

「ありがとう。
すごい甘い香りだね。」

そう言った九兵衛の後頭部に手を回すと自分の方に顔を引き寄せてキスをする。

九兵衛は俺の肩を押し返そうとするが、唇の隙間から舌を入れて九兵衛の舌を絡めとったらその手から力が抜けた。

嫌がるそぶりを見せたって、深く口付けたらそれだけで九兵衛は抵抗なんかしなくなる。
そうなるように仕込んだつもりだ。

「……ふぁっっ…」

九兵衛の唇からかすかにもれる声が俺を煽る。
カットソーの裾から服の中に手を入れても、もう九兵衛は抵抗する気は起きないらしい。
されるがままだった。

「今すぐに、お前が欲しい。」

与えられる刺激に従順な九兵衛にそういうと九兵衛は赤かった顔をさらに赤くして

「今すぐなんて…それは無理です…。」

と言った。

潤んだ瞳でじっと俺を見上げる。

「そんな顔をお前がすっから俺が煽られるんだ。
やっぱり外でメシは食わなくていい。
ホテルに行こう。」

九兵衛の顔をもう一度引き寄せて口付ける。
カットソーの裾から入れた手を背中に回し、片手でホックを外す。

そして九兵衛に口付けたまま、車の外に視線を向けた。
ものすごい形相で車の外から俺を睨みつけてくる土方と目が合う。

九兵衛は背中を向けててまったく気が付いてないだろうが、俺は気が付いていた。
車の外に土方がいる事。
だから九兵衛に深く口付けて、わざとホックまで外して見せた。
これで分かるだろ、九兵衛が俺のものだってことに。
車の中でこんなことされても一切抵抗しないっていうのがどんなことか、わかるだろ。

俺は九兵衛から唇を離すと、抱きしめた。
俺の胸に顔を押し付けて後ろの様子が一切分からないようにしてから、こっちをみたまま立ち尽くしてる土方に向かって笑いかけた。

土方がこいつを諦め切れないっていうなら、現実見せ付けてその想いを粉々に打ち砕いてやるだけだ。

こいつは俺のものだ。

だから誰にもお前を渡さない。

END
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