銀魂

□絶対なんてないけれど
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九兵衛が甘味の詰まった袋を持っていたので、銀時はコンビニで苺牛乳とお茶だけ買った。

そして、二人は今、万事屋で向かい合って座っている。
嬉々として甘味をテーブルに並べる九兵衛をじっと銀時は見ていた。
九ちゃんは綺麗だなと銀時は思う。
こんな綺麗な九兵衛がどうして『坊ちゃん』として育ってきて、誰も気がつかなかったのかなと不思議で仕方ない。
「どうかしたのか?
銀時。」
九兵衛が不思議そうな顔をして自分を見つめていた銀時を見ている。
「九ちゃんさ、もう多串くんと話をしたらダメだよ。
多串くんだけじゃなくて銀さん以外の男と話をしちゃだめだし、あとお妙のお店に差し入れにいって店の手伝いするのもだめね。」
こんなに綺麗なんだからいつ誰に狙われるか分からない。
そう思うと銀時は心配で仕方ない。
「は?
いきなり何を…
「付き合う前に言ったでしょ?
銀さん、束縛するし、亭主関白だって。」
「そういえば、そんなこと言ってたな。
それで銀時が満足なら僕はそうするよ。
僕も、銀時が不機嫌なよりは笑ってくれてたほうがいいからな。
公園に来たときに不機嫌だったのも、それでだったんだな。」
九兵衛の言葉に銀時は驚く。
確かに不機嫌だったが、それを顔に出した覚えはない。
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