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□好きでいさせて
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蛇「んー…」
蛮「んあ?名無しさん?」
蛮骨の腕に頭を乗せ、着物が淫らにはだけた状態で寝ている蛇骨。
『あ、えっと…朝ご飯……』
蛮「あぁ、わりぃな。蛇骨、起きろ」
蛇「んー…」
蛇骨が目を擦りながら上半身を起こした。
胸元や、首筋に昨晩蛮骨と愛し合った、紅い印が刻まれている。
ズキン。と、私の心臓が変な音をたてた。
『じ、じゃあ居間で待ってるから!』
襖を閉め、廊下に出た私は一気に脱力し、その場にへたり込んだ。
これも、私の日課。
蛮骨と蛇骨が愛し合った後の姿を見る事…。
本当は、見たくなんてない。
だって――……。
蛇「んなとこで何してんだよ」
『―!!蛇骨……』
蛇「早く飯食い行こうぜ?」
『蛮骨は?』
蛇「後から行くってよ」
『そ、そっか……』
長い足で廊下を歩く、蛇骨の背中を早足で追い掛ける。
うなじにもチラッと見えた印が、心に沁みて……
思わず、泣いてしまいそうになった。