*.main..【SHORT】
□思い出せよ。
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『んもう、霧骨!アンタまたまた変なもん作って!』
霧「あ…あ………あれ?」
どうやら、霧骨に惚れた気配は無いよう。
霧(失敗だったみてえだな…)
安堵か、残念なのか、霧骨が深い溜め息をつくと、名無しさんが怒りながら部屋を出て行った。
『ったく、霧骨のやつ。一体何飲ませたのよ……』
ブツクサ言いながら、廊下を歩いていると、後ろからドタドタと元気の良い足音が。
その足音の主を見た時、名無しさんは固まった。
蛇「名無しさん〜『きゃーっ!!泥棒ーー!!!』ふぇ!?」
名無しさんの言葉に、蛇骨は目をパチクリさせた。
蛮「泥棒だと!?何処だ!!」
名無しさんの叫び声に、蛮骨、煉骨、睡骨、霧骨が集まってきた。
名無しさんは蛮骨の影に隠れ、蛇骨を指差した。
蛮「はぁ?蛇骨しか居ねえじゃん」
『え?その人新しい仲間なの!?』
蛮「お前、ふざけてんのか!?」
『ふざけてないわよ!』
その時。
蛇「よお霧骨、おめぇ何処行くんだ?」
霧(ギクリ…!)
後ろ足で、その場を静かに立ち去ろうとする霧骨を、蛇骨は見逃さなかった。
霧骨の首根っこを掴み、不気味に笑う蛇骨。
嗚呼、これを妖笑というのか……。