陵辱の地下室

生贄の儀式
2ページ/9ページ


その時、地下室の入口の扉が音を立てて開いた。

何やら台車の大きなものを押しながら白衣を着た数人の男たちが入ってくる。

言い知れぬ恐怖に駆られる麗子は身をよじって男たちから視線を逸らす。

『では、参りましょうか。儀式の会場へ。』

突然、何の前振りもなく男はそう告げると、手に持っていた黒い厚手のビニール製のマスクのようなもので麗子の顔全体を覆った。

何が何やらわからず、突然視界が真っ暗に遮られ、恐怖に駆られた麗子が

『いやぁ〜っやめてお願いっ、いやぁ〜っ

と首を振って拒否するが、黒いビニール製のマスクはあっさりと、スッポリと麗子の顔全体を包み込んだ。

マスクは口の部分が大きく開いているのと、目の部分が空いている以外、ぴっちりと麗子の顔にフィットしている。しかも目の部分は同じビニール製のカバーがマスクに付いており、光の侵入を許さない。

麗子の視界は真っ暗な闇に支配される。

ビニールで覆われているために殆ど鼻で呼吸することができず、すぐさま息苦しくなる。

必然的にマスクの唯一開いている口から空気を吸うことになる。

マスクで視界を遮られ、息苦しい状況の中で、幾つもの手が麗子の身体を弄ってくる。

ブラウスの上から両乳房を、ブラウスの下から射し入れられた手はわき腹を、パンティの上からクリトリスとアナルを弄られる。

『いやぁ〜っ、やめてぇ〜』

麗子が身を捩りながら抵抗するが、何本もの腕が麗子の身体の至る所を這い回る。時に荒々しく、時に優しく…

不意に頭を掴まれ、口の中に冷たい金属のようなものが差し込まれ、無理やり口を開かせられる。視界が遮られている麗子に為すすべはなく、差し入れられた金属で麗子の口は、大きく開いたまま閉じることができなくなった。

麗子の口に差し入れられたのは「開口器」である。

片側に2本ある差し込み棒の部分を口の両側から挿入すると、大きく口を開いた状態で固定できる。

口を大開にされた状態で暫くすると、突然、男の口で塞がれた。

生暖かい舌が麗子の口腔内に侵入してきて、麗子の舌を弄り、麗子の口壁をいやらしく舐め回す。

あっという間に酸素の吸入口を全て奪われた麗子は、息苦しさと誰とも判らぬ男の舌で口腔内を蹂躙されるおぞましさから逃れようと、必死に頭を振ろうとするが、がっちりと掴まれた男の両手によって自由は奪われている。

『グハッ

ようやく男の口が塞いでいた麗子の口から離れると、麗子はプールで潜水して上がってきた時のように咽せながら、大きく息を吸い込んだ。

マスクの下の目から涙が流れ落ちた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ