陵辱の地下室
□迫る宴
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麗子の縛られた両腕は、そのまま天井から吊されている滑車に通され、麗子は必然的に立ち上がらなければならない状態になった。
大地は麗子の足首もロープで縛った。
麗子は軽く膝を曲げられる状態のまま立たざるを得ない格好になる。
無言で涙を流して大地を睨みつける麗子を無視するかのように、大地はニヤッと笑うと麗子の側を離れた。
『暫くこの格好で大人しくしてな。まぁ、時間が経つと辛くなるこどな。』
捨て台詞のような言葉を麗子に浴びせると、大地たちは檻を出て部屋を出て行った。
麗子は縛られたまま、部屋を出る大地たちを睨みつけていた。
『何でなのよ…』
独りになると麗子は呟いた。一体自分が何をしたというのだ。毎日仕事をして家に帰っての繰り返し。派手に遊ぶこともしない。今は彼氏と呼べる人もいない。
誰かに恨みを買うような覚えは何一つない。それなのに…。
シーンと静まり返った部屋の中。
果たしてこのあとどうなるのだろうか…。
麗子は薄暗い部屋の中を見渡した。部屋の隅には何やら妖しげな道具などが置いてある。普通の生活で使うものとは思えない。が、麗子にはそれらの道具がどのように使われるものなのかまったくわからない。
目を反らして視線を横に振ると、男たちが出入りする扉とは別な扉があることに気がついた。
『あの扉の先はどこに続いているのだろう…』
そんなことをぼんやり考えたが、手足の自由を奪われた麗子にとって、今はどうにもならないことだった。
時間が経つにつれて立っていることが苦痛になってくる。
一体どれだけこのまま放置されるのか…麗子の不安は増すばかりだった。