陵辱の地下室

生贄の儀式
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麗子は身体中が鉛の鎧を纏ったような重苦しい気配で目を覚ました。

自分の置かれている状況が理解できていない。

極度の空腹ととてつもなく重い身体が麗子の思考能力を著しく制限する。

まどろみの向こう側に檻が見える。

「あ…あたしは監禁されたんだった…」

ようやくそのことが頭に浮かび、仕事帰りに拉致されて無理やり連れてこられたことを思い返した。

少しずつ頭の中のモヤが晴れてくると、口の中に挿入されていたビニールの管が抜かれていることに気付く。

しかし、麗子の両手首には鎖に繋がれた革製の手枷がきっちりとはめられており、鎖の先は天井からつり下がった滑車に繋がっていた。

力なく万歳する格好で麗子の両手は天井に向かって伸びている。

ただ、腰を落として座っているのが今までと違うところだ。

そして身に付けているものがブラウスとブラジャーとパンティだけ。スカートは脱がされていた。

「あたしはこれからどうなっちゃうんだろ…」

そう考えると涙が溢れてきた。

やりたいことだってたくさんある。

恋だってしたい。やりたい仕事だってある。

なのに…

なのに…

なぜ自分がこの場所に居なければならないのかが全くわからない。

気を失う直前、麗子はあの男の前で失禁した。いや、放尿させられ、その様子をまじまじと見られた。

思い出すと恥ずかしさで汗が全身から吹き出してきた。

『何で?どうしてあたしがこんな目にあわなきゃいけないの?』

理不尽な行為に、疑問を投げかけるが答えは出ない。
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