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□憧れの人
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サモンナイト/ライ+アルバ
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真夜中…屋根の上

アルバと一緒に月を見ていた……


「間違いを間違いと言える事…それが本当の勇気…」

「アルバ?何それ」


いきなり独り言のようにアルバが呟いた言葉

「うん、なんかね。いきなり思い出したんだ…
一緒に住んでる人に昔言われた言葉」

「サイジェントの家族?」

サイジェント…
アルバの故郷の町
彼が育った町

「そう、おいらがいじめられて大好きだった剣術道場を辞めるって言い出した時に言われたんだ」

「いじめられてたのか?」

「んー、今考えると八つ当たりみたいな?
そんとき道場の先生も一緒に住んでたからね
それでだと思うけど贔屓されてるって言われちゃってさ」

「子供の頃ってそういうもんだよな」

「うん、とにかく行きたいんだけど行きたくなくて…そのことを兄ちゃんに言ったらさ

自分が贔屓されてないと思うなら、それを相手に認めさせなきゃダメ
道場を辞めるということは相手の言い分を認めること…」


『まちがいをまちがいだと言えること

  それが本当の勇気なんだと俺は思う』


「なんかすごいなその人…」

「へへ…だろ?その後頑張って贔屓なんてされてない!!て、言い張って
いじめてた奴もちゃんと分かってくれたんだ」


アルバがその「兄ちゃん」の話をするときは…
とても嬉そうに話していた


俺もその人に会ってみたいなぁ…

そう、思った……

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