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□何も知らない君
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春告げの鳥EDよりそのまた未来
救こく
未来救世主:白幸(シロサチ)
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彩城の外れの搭

あそこに玄冬がいる…
近い将来
救世主である自分が命を終らせる物

何も知らされずにいる世界の犠牲者


最初はただの好奇心だった

それがどのようなものなのか興味を持った…
ただそれだけだった…

「貴方は誰…」

好奇心で忍び込んだ搭の部屋には普通に人間の少年が座りこみ、本を読んでいた

「ふーん、君が玄冬?まだ…子供だね」


これを…俺は殺すんだ…
世界の為に…
こんなにも小さな子供を…

「お兄ちゃん、誰?僕を知ってるの?」

「君の事は知らないよ、玄冬のことなら知ってるけどね」

「どういう意味?」
とても困った顔を目の前の少年は浮かべた
意味が分かっていないんだ
自分が玄冬であることを…知らない…

教えられていないから…

「意味、知りたい?」

意地悪く少年に尋ねてみる
小さな頭が縦に振られた

「玄冬はね。世界を終らせる人のこと、君は世界の為にいつか殺されるんだよ」

そう…いつか…

俺が君を殺すんだよ
人を殺す愚かな大人達のせいで…
君も…俺も犠牲になるんだ…

.

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