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□紅い花
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花白/本編前
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白いその花が満開に咲き誇る…
その白い花びらはまるで
あの水の結晶のように空に舞散る…
「あの花、嫌いだ…」
そう呟いた言葉は隣にいた文管にも聴こえてしまったようで…
何故ですか?そう聞き返された
「あの花は汚いから嫌い…」
あの花は汚い…
その綺麗な花びらは空に舞散ったあと水の結晶のように消えたりはしない…
そこに残り、人に踏まれ
花びらは汚く汚れる
春が過ぎ、夏になれば青々とした葉っぱが咲き乱れるが…
その葉は害虫の餌となり、害虫のフンで地面は紅く染まる
まるで乾いた血のように…
舞散る姿は水の結晶も白い花びらも似てるのに
消え方はまるで違う
花びらは結晶のように潔くはない…
まるで自分を見ているようで…だから嫌い…
あの花は嫌い…
自分もあの花のように汚いから、嫌い…
違う、自分が汚いから嫌い…
あの花は自分に似てるから嫌い…
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