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□冷たい手
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大嫌いで大好きな…白梟
よく熱を出した僕の看病をしてくれたよね…
そうやってその冷たい手を僕のおでこに置いてくれて…
白梟…僕は…
「ごめんね、玄冬…いきなり泣いたりして」
「大丈夫か?」
「うん…大丈夫だよ」
涙を拭い笑顔を見せる
「大丈夫には見えないけどな」
「じゃぁ、おでこに手置いといて、冷たくて気持ちいいから」
玄冬の手は気持ち良かった…
これから僕のおでこにそえられるのは玄冬になるんだね
それが嬉しくも
悲しくもあるのはなんでだろう…
白梟…
僕は…
貴方に愛されていたのかな?
だって貴方のその手は優しかったから…
大嫌いで大好きな白梟…
END
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