そんな馬鹿な
□#08 (お風呂は勿論)
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お昼を食べ終えた後は、各々自分の部屋で寛いで過ごし
気付けば夜になっていた。
(もうこんな時間ですか…)
コンコン
「はい」
『メフィストさん、お風呂先に入りますか?』
彩さんが訊いてきた。
「そうですね、折角の彩さんが容れて下さった湯ですし」
もう一度、少しからかってみましょうか……☆
「一緒に入りましょう、彩さん」
『は…い……?!!』
おや、もう耳まで真っ赤ですね。
「お背中流して差し上げますよ☆」
『い、いえ!
一人で流せるので、けっ結構です!!』
先に入らせてもらいますね! と走っていく彩さん。
…逃がすものか。
ぐぃっ
『っ!?』
手首を掴み、此方に思い切り引き寄せる。
「私から逃げられるとでも思ったか?」
『ひゃぁ…!』
耳元で低く言うと、彩さんが小さく悲鳴を上げた。
「クックッ……
耳が弱いらしいな…
彩、これは命令だ。
私と一緒に入れ」
『ふぁ…ぁぃ……』
「宜しい☆」
解放すると、彩さんはへたりと座り込んでしまった。
「おやおや、腰が抜けてしまった様ですな。
手をお貸ししますよ」
『め、めふぃすとさん、』
「はい?」
『本当に、一緒に……?!』
「冗談ですよ☆」
『っ!??』
(お風呂は勿論)
嗚呼、それとも冗談では無い方が良かったですかな?
…next.