そんな馬鹿な
□#07 (料理の腕前は)
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『メフィストさん、何食べたいですか?』
「何でも構いませんよ」
此方は彩さんの世話になる身、我が儘や文句は言えませんからね。
『遠慮しないで下さい!
食べたい物を、さぁっ』
「そうですねぇ…
では、彩さんを下さい」
『ぇっ…!?』
見る見るうちに彩さんのお顔が真っ赤になってゆく。
これは面白い……
「冗談です☆
彩さんの得意料理ですかね」
『はっはい!』
パタパタとキッチンへ走っていく後ろ姿を、私は口端が上がっているのも隠さずに目で追う。
何とも可愛い娘だ。
……本当に、興味深い。
待つこと約十分。
彩さんが運んで来た料理は、
「もんじゃですか!」
それに、この薫りは、もしや……!!
『はい! メフィストさんの好きなチーズ豚モチもんじゃです!』
「なんと!!
頂いて宜しいですかな?」
『勿論です!
メフィストさんの為に作りましたから!』
ぱくっ
『……どうですか?』
(料理の腕前は)
あの店のよりも、旨い……っ!!!
…next.