連載2

□心の嘆き
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『症状にかかっている奴全員が、あ奴と・・・“先代”と関わりを持っていたのじゃよ』


「それとなんの関係が・・・」


『“心”じゃよ。心が嘆いていたのじゃ。医者に診せてもわからんはずじゃ。目に見えないんじゃからの。
・・・皆、その結論に至るまで、かなりの年月を要した』


「・・・そんな単純な答えだったっていうのにかい?」


『妾達は悪魔じゃぞ?! 昔から時に人を襲い、命を奪う。人は時に、妾達の生きる糧じゃ』





人と悪魔との、概念の違い。考え方の違い




そして、悪魔としてのプライドの高さ





『悪魔である妾達に、人と同じような“心”があるなどと・・・どうして想像できよう? それだけあ奴の存在は、大きかったのじゃ』


「・・・・・・」


『戸惑いもした。葛藤もした。悩みもした。王同士で口論も起きた。だが、それ以外“これ”に理由を付けられなんだ・・・』


「・・・で、それと君が口を出してきたのにはなんの関係があるんだい?」




言い分はわかった。けど、いまいち全てがかみ合わない




『キバもギツルも、あ奴と関わりを持っておった奴らの一人じゃ。あ奴らが理由もなしに彩夏を傷つけるなど、できん。
自分らの手で死なせるなんてことを起こしはしないかと、不安・・・なんじゃよ』


「だったら、彩夏みたいな、悪魔を使える人を無くせばいいじゃない」


『それはできぬ。だから彩夏を強くする必要があるのじゃが、あ奴らでは・・・』


「修行相手には不向きだっていいたいのかい?」


『そうゆうわけじゃ。
だが、妾達にしても、先代のようなことは避けたい。妾達にとって20年30年など、そう対して変わらないのじゃが、人間の世界はそうもいかぬ。
先代もここ・ボンゴレファミリーに関わっておったが・・・前と比べると、武器が物騒になっておるしの。それを使っている彩夏も彩夏じゃが』


「・・・」
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