連載2
□退却
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『?』
伽樓羅(カルラ)が向いた方には、晴れ反物を被せられている隼人と武が。
どうやら、晴れ反物をくちばしの先でつまんで引っ張りだし、隼人にも反物をかけてくれたらしい
『! さすがだね・・・』
そういって今度こそ手の先に伽樓羅をとまらせた。晴れ反物の炎が尽きていないかだけ心配だったけれど
「草壁」
「へい、恭さん」
『! お久しぶりです、草壁さん』
「お久しぶりです、彩夏さん」
お互い軽い挨拶を済ませると、草壁さんは隼人と武のもとへ走っていった
「!! γを倒したのか?!」
「・・・僕は何もやってないよ」
「「!!?」」
『とてもじゃないけど、正面切って勝てる相手じゃなかったよ・・・』
「え・・・もしかして、彩夏ちゃんが!!?」
『奇襲して、ようやく倒せたって感じ・・・』
「(信じられん・・・。奇襲とはいえ、あのγを倒してしまうとは・・・。
昨日の夜、修行風景は見ていたが・・・あれは本気ではなかったというのか・・・!?)」
あ・・・そういえば、“あれ”探さないと・・・
『あの・・・ツナ。実は、さっきの戦闘のときに、雨独楽・・・っていうか、天空独楽?はじき飛ばしちゃって・・・一緒に探してくれる?』
「え?“天空独楽”?」
『・・・さっき、やもなく使っちゃって・・・“大空属性”』
「「!!?」」
予想していた通り、驚いた表情になるツナとラルさん